医師としてだけでなく作家や社会活動家としても知られる鎌田實さん。
テレビやラジオ、講演会などでその穏やかな語り口を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
実は私も、何気なく見ていたテレビ番組で鎌田實さんの話に引き込まれた一人です。
医療の現場で奮闘してきた人の言葉って、やっぱり重みが違うなと感じたのをよく覚えています。
今回はそんな鎌田實さんの学歴や経歴、そして知られざるプロフィールまで掘り下げてみました。
気になる人柄や、どんな道を歩んできたのかなど、ぜひじっくり読んでみてくださいね。
鎌田實の学歴について
「私は、『子育て応援トータルプラン』をかなり高く評価している。18歳までの子どもが医療費無償化はその一つだ。市区町村により格差が生じている対象を、全国どこでも高校生まで拡充した方がよい。経済的な事情に関係なく進学できるよう高等教育無償化も拡充を進めるべきだ」
鎌田實(医師・作家) pic.twitter.com/Ezegrx6ms5
— 公明党マニア🌾🍙 (@komei_mania) February 11, 2023
幼少期は決して恵まれた環境とは言えなかったようですが、そこから医学の道へ進むまでの流れが本当にすごいんです。
小学校から中学時代まで
生まれは東京都杉並区。
ですが、1歳10ヶ月のときに家庭の事情で養子に出され、育ての親のもとで暮らすようになります。
養父母との暮らしは、決して裕福ではなかったものの、温かくて、愛情に満ちた日々だったと語っています。
小学校は杉並区内の公立小学校に通っていたそうです。
勉強は得意で、読書も大好きだったとか。
子どもの頃から「医者になりたい」という思いがあったわけではなく、むしろ「人の役に立ちたい」という漠然とした想いを抱いていたそうです。
中学は同じく都内の公立中学校へ進学。
家庭の経済的な事情もあって、塾などには通わず、自宅学習を中心に努力を重ねていたようです。
自分でコツコツ勉強する習慣がこの頃に身についていたのかもしれません。
高校は名門・都立西高等学校へ進学
高校は、当時から都内有数の進学校として知られていた都立西高等学校に進学します。
この高校は「自由な校風」で有名で、生徒の自主性を重んじる環境だったそうです。偏差値もかなり高く、進学実績も優秀。
そこに合格したということだけでも、鎌田さんがどれだけ努力していたかが伝わってきます。
私も調べたことがあるのですが、西高は東大や国公立医学部への進学者が多いことで有名なんですよね。
その中で、医学部への進学を決めたのは、育ての母親が心臓病を抱えていた影響も大きかったようです。
「母を救いたい」と思ったことが、医師を志す原点になったと語っていました。
東京医科歯科大学医学部
高校卒業後は、東京医科歯科大学医学部に現役合格。
国立大学の中でも難関で、特に医学部医学科はトップクラスの偏差値を誇ります。
しかし、ここで立ちはだかったのが「お金」の問題でした。
養父から「学費も生活費も出せない」と告げられ、鎌田さんは「全部自分で稼ぐ」と心に決めます。
新聞配達、家庭教師、塾講師など、あらゆるアルバイトを掛け持ちしながら学び続けたそうです。
普通だったらくじけてしまいそうな状況ですよね。
でも、「医学を学ぶことは、人の命を預かること」という強い責任感が、鎌田さんを支えていたのだと思います。
その後、無事に医学部を卒業し、医師免許を取得。
これでようやくスタートラインに立ったわけですが、ここからの歩みがまたすごいんです。
鎌田實の経歴
大学を卒業した後、鎌田實さんは長野県茅野市にある諏訪中央病院に赴任します。
この病院、当時は赤字経営が続き、いつ潰れてもおかしくないと言われていたそうです。
普通ならもっと安定した都会の病院を選びたくなると思いますが、あえて厳しい道を選んだのが鎌田さんらしいところですよね。
30代で同病院の院長に就任し、地域密着型の医療を展開。
高齢者が増える中で、在宅医療や予防医療にも力を入れ、病院の経営をV字回復させたと言われています。
私自身、地方の病院に通っていた経験があるのでわかるのですが、医師が不足していたり、病院の存続が難しい状況って本当に多いんです。
そんな中で、地域の人たちに寄り添いながら病院を立て直していったという話には、素直に感動しました。
さらに鎌田さんは、1991年からチェルノブイリ原発事故の被災者支援にも尽力し始めます。
その後、2004年からはイラクへの医療支援も始め、JIM-NETという団体を立ち上げて代表に就任。
小児がんの子どもたちに薬を届けたり、医師を育てたりと、国境を越えた支援活動を続けています。
医師としての枠にとらわれず、「人の命を助けたい」という想いがどこまでもまっすぐなんですよね。
支援活動の話を聞いていると、「こんな人が本当にいるんだ」と驚かされます。
お金のためじゃなく、名誉のためでもなく、ただ人のために動く姿勢に、頭が下がるばかりです。
鎌田實のプロフィール
プロフィールだけを見ても、なかなかユニークな経歴の持ち主ですが、鎌田實さんの魅力って、それだけじゃ語りきれない気がします。
まず、1歳10ヶ月のときに養子として引き取られたというのは、本人も30代になるまで知らなかったそうです。
パスポートを申請する時に戸籍を見て初めて気づいたとか。そんなことってあるんだ…と驚きました。
でもその後に「血のつながりなんか関係ない。自分を本当に愛してくれた両親だった」と話す姿を見て、何だかすごくあたたかい気持ちになったんです。
また、鎌田さんが医者になった理由のひとつに、「病弱だった母を助けたかった」という想いがあったそうです。
自分のルーツや育ての親への感謝の気持ちが、今の行動力につながっているんだなと感じました。
現在は諏訪中央病院の名誉院長を務める一方で、テレビやラジオ、講演会、執筆など多方面で活動中。
高齢になってもなお現場に出続ける姿には、本当に頭が下がります。
テレビで語る内容もとてもやわらかくて聞き取りやすく、誰にでもわかる言葉を選んで話しているのが伝わってきます。
医者ってどうしても難しい話をしがちですが、鎌田さんは違うんですよね。
知識だけじゃなく、人としてのあたたかさ、誠実さが滲み出ているというか、聴いていて安心できる言葉をくれる人だなと思います。
まとめ
記事を書きながら、自分自身がなんだか励まされているような気がしました。
困っている人がいれば手を差し伸べる。その当たり前のことを当たり前に続けている人って、そうそういません。
今の時代、情報も多くて複雑なことばかり。
でも、鎌田實さんのような「人のために動く」というシンプルな想いは、何よりも強くて、温かくて、忘れちゃいけないものだと思います。
これからも、そんな生き方を見せてくれる存在でいてほしいです。
そして、たくさんの人にその想いが届いていったらいいなと、心から思います。
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