アニメを観ていて、「この声、心に残るな…」と感じることがあります。
そんなとき、エンドロールで名前を確認してみると、朴璐美(ぱくろみ)さんの文字が光っていた、なんて経験をした人も多いのではないでしょうか。
演技の鋭さと温かさ、その両方を併せ持つ声で、多くの作品に命を吹き込んできました。
この記事では、朴さんの学歴や経歴、代表的な出演作を振り返りながら、どんな人物なのかを私なりの視点も交えて掘り下げてみたいと思います。
ファンとしても一度じっくり整理してみたかった内容なので、少し熱が入るかもしれません。
朴璐美の学歴は?
扇屋の山路さん、奥さんの朴璐美さんが猫好きだったこともあって家で猫飼ってますからね https://t.co/FFy5EhnKqX pic.twitter.com/IPmZ7wZQ9q
— 月见炒饭主席(公式) (@Izuminnaga10) February 5, 2025
朴璐美さんの底知れない表現力には、やはり確かな学びと努力の積み重ねがあると思います。
どこでどんな学びを得てきたのか学歴を紹介します。
和洋国府台女子高等学校
朴璐美さんの高校時代は、千葉県市川市にある和洋国府台女子高等学校で過ごしています。
こちらの学校は、女子教育に力を入れてきた歴史ある伝統校で、偏差値は52前後。
勉強も部活もバランスよく力を入れられるような、落ち着いた学習環境が整っています。
この学校では、進学を意識した授業だけでなく、芸術や文化活動にも触れる機会が多く、演劇部や音楽部の活動も盛んです。
朴さんがもし在学中に演劇に出会っていたとすれば、その原点はここにあったのかもしれません。
青春のひとコマとして、舞台の上に立っていた日があったのではないか…そんな妄想すらしてしまいます。
学力的には中堅レベルの高校ですが、自由な校風や生徒の自主性を尊重する空気が漂っていて、表現することに前向きな人にとってはすごく居心地が良かったんじゃないでしょうか。
桐朋学園芸術短期大学
朴璐美さんは、高校卒業後に進学したのが、東京都調布市にある桐朋学園芸術短期大学・演劇科です。
演劇科の偏差値は45程度とされていますが、入試の評価は学力よりも実技や感性に重きが置かれています。
なので、偏差値だけで測れない世界とも言えます。
この学校は、演劇の世界を本気で目指す人が集まる場で、実践的な指導を受けながら、2年間で濃密な舞台訓練を積んでいきます。
滑舌、発声、呼吸、身体表現、感情の開放…すべてが演技に直結する訓練ばかりです。
自分も昔、演劇ワークショップに通っていたことがあるのですが、本気で演じるって本当に体力が要るし、メンタルも削られるんですよね。
でも、そこで培われる集中力や柔軟性って、まさにプロの土台になる力だと思います。
朴さんもこの時期、声だけじゃない“人としての表現力”を身につけていたんじゃないでしょうか。
延世大学・語学堂に短期留学
1992年4月から10月まで朴璐美さんは、韓国・ソウルにある延世大学語学堂に留学しています。
延世大学といえば、韓国ではソウル大学・高麗大学と並ぶトップクラスの名門です。
語学堂そのものに偏差値はありませんが、入学者の多くが優秀で、授業の進度も速く、真剣な雰囲気があると聞きます。
祖父の母国という縁もあり、自らのルーツと向き合う留学だったそうです。
半年間という短期ではありますが、語学を学ぶということは、文化や価値観の違いにも向き合うこと。
それに、異国で暮らすというだけで、感受性はどんどん研ぎ澄まされていくものです。
当時の韓国は今ほど日本語が通じる環境ではなかったでしょうし、生活や学びには相当なエネルギーを必要としたはずです。
その経験が、後に演じるキャラクターの深みや視点の広さにもつながっているのではないかと感じています。
朴璐美のプロフィール
本名は朴璐美(ぱく ろみ)。
東京都江戸川区で生まれ育ち、1972年1月22日生まれです。
韓国系日本人としてのバックグラウンドを持っていて、祖父が韓国出身とのこと。
そう聞くと、時折にじむ異国の雰囲気というか、異文化的な感性の鋭さも、少し納得できる気がしました。
東京の下町生まれってことは、きっと近所の人とも顔見知りみたいな人情味のある環境で育ったのかな、と想像してしまいます。
あのハスキーでまっすぐな声には、そういう地に足ついた力強さも感じるんですよね。
声優だけでなく、女優・歌手としても活動していて、所属はLAL(ラムズ・アクティブ・リンク)です。
俳優としての舞台経験も豊富で、今でも生の演技にこだわり続けているところも魅力です。
アニメで声を当てるときも、演劇の経験がベースになってるんだろうなと強く感じる場面が多いです。
声だけで泣ける人ってなかなかいないですが、朴さんの芝居は、感情の波が喉を通してそのまま届くような、不思議な迫力があります。
結婚と新たな活動
2020年の1月22日。
朴璐美さんは俳優で声優の山路和弘さんと結婚を発表しました。
このニュースには本当に驚かされました。
ふたりとも実力派で、それぞれが主役を張れるような存在。
そんな二人が結ばれたというだけで、なんだか物語のようで、ちょっと感動してしまいました。
ふたりはアニメ『進撃の巨人』などで共演するなかで親交を深めていったそうです。
共演からプライベートへと関係が発展していったというのは、なんとも自然で素敵な流れですね。
そして、結婚後にスタートしたのがYouTubeチャンネル「ROROねこチャンネル」です。
普段の姿や、ちょっとした掛け合いを見ることができる貴重な場として、ファンにとってもありがたい存在になっています。
個人的には、こういったプライベートに近い活動をしてくれる声優って、すごく親しみやすくて嬉しいです。
演技では見せない素顔がちらりと覗ける瞬間って、なんだか贅沢に感じてしまいます。
朴璐美の代表作
出演作の幅広さに驚かされる声優のひとりです。
朴さんの名前を知らなくても、あの声を聞けば「聞いたことある」と思う人も多いはず。
ここでは特に印象深く、多くの人に知られている代表的な役どころを紹介していきます。
鋼の錬金術師:エドワード・エルリック
やっぱり最初に思い浮かぶのはこの役。
アニメ『鋼の錬金術師』(2003年版)と『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』(2009年版)の両方で、主人公エドを演じています。
少年らしい未熟さと、弟のために必死になって突き進む強さ。
その両方が声に宿っていて、何度も泣かされました。
朴さんの声が、エドの人生そのものに感じられる瞬間が多々ありました。
少年役のハスキーボイスって、ありがちになりがちなんですが、朴さんのエドは本当に唯一無二でした。
怒鳴り声も静かな語りも、全部がキャラクターの感情に直結してる感じで、聞いてて気持ちが揺さぶられるんですよね。
BLEACH:日番谷冬獅郎
『BLEACH』では十番隊隊長・日番谷冬獅郎を担当。
外見は子どものようでも、冷静でしっかりした精神力を持つ死神というキャラです。
クールな声なんだけど、冷たいというよりも鋭い芯があって。
隊長としての自負や責任感みたいなものが、言葉の端々ににじんでいたのを覚えています。
しかも見た目とのギャップがあるから、余計に印象が残るんですよね。
この役も男女問わずファンが多くて、グッズや投票系の企画でも常に上位に食い込んでいました。
NANA:大崎ナナ
中島美嘉さんが実写映画で演じたことでも話題になった『NANA』。
そのアニメ版で、朴さんはバンド「BLACK STONES」のボーカル、大崎ナナを演じています。
タバコと酒とロックにまみれた強がりな女。でも、心のどこかではすごく孤独で脆い。
そんな複雑な感情を、セリフの抑揚やちょっとした間の取り方で見せてくれて、観ている側も胸が痛くなるような感覚がありました。
アニメ自体も評価が高く、朴さんの代表作のひとつに数えられるのは間違いないと思います。
∀ガンダム:ロラン・セアック
『∀ガンダム』(ターンエーガンダム)は富野由悠季さんによる作品で、ガンダムシリーズの中でもかなり異色の存在。
その中で主人公ロラン・セアックの声を担当したのが、朴さんです。
この役は本当にすごい。見た目は中性的で、性格もおだやかだけど、物語が進むにつれてとんでもない芯の強さを見せるキャラクター。
優しさだけじゃ戦えない世界で、それでも優しさを捨てずに立ち向かっていく姿が心に残ります。
ロランの声があれじゃなかったら、あの物語の雰囲気は出なかったと思うくらい重要な要素でした。
進撃の巨人:ハンジ・ゾエ
『進撃の巨人』では調査兵団の元分隊長で、後に団長を務めるハンジ・ゾエを担当。
科学者的好奇心で巨人に迫る姿と、仲間を守るために命を賭ける一面のギャップがものすごくて、登場するたびに空気が変わるようなキャラでした。
どこか狂気をはらんでるようなハンジのテンションを、朴さんは見事に演じ切っていて、観ているこっちも「この人、何を考えてるんだろう…?」とゾクッとさせられることが多かったです。
特に終盤のハンジは感情の波が激しく、朴さんの芝居が何倍にも作品の迫力を引き上げていた印象があります。
まとめ
朴璐美さんは、ただの声優ではありません。
舞台もこなす女優であり、音楽活動も行うアーティストであり、そして何より、生き様そのものがひとつの表現だと感じています。
学歴や経歴だけを追っても見えてこない、芯の部分にある強さとしなやかさ。
それが彼女の演技の根源なんじゃないかと、ずっと思っています。
今後もアニメや舞台、さらにはYouTubeなど、様々な場面で活躍を見せてくれるでしょう。
年齢や時代に関係なく、新しい挑戦を続けていく姿に、これからも目が離せません。
次はどんな声で驚かせてくれるのか、ひそかに楽しみにしています。
コメント